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冬来たりなば…(1/1 天皇杯決勝 鹿島アントラーズ@国立競技場)

ついに元日、天皇杯決勝です。
エスパルスとしては5年ぶりの天皇杯決勝ですが、自分としては10年前、2001年元日に鹿島と対戦した時以来の大一番です。

そして、この試合は別の意味でも特別な試合でした。
長谷川健太監督はこの試合を最後に退任が決まっていて、さらに選手の大量移籍も報道されていました。
つまり、泣いても、笑っても、健太エスパルス最後の試合。
平静でいるつもりでも、自然と気持ちが高まりました。

 

試合中、異常なテンションで、しかもかなり熱を入れて応援したために(そしてピッチが遠い国立だったために)、試合内容にあやふやな所があります。
さらに風邪で寝込んだりしているうちに、約3週間も経ってしまいました…。
それでも、思い出せるだけ、書いておきたいと思います。

エスパルス 1−2 鹿島アントラーズ

(以下、長文です)

ということで(?)、朝はまだ暗いうち、明けの明星が輝く時間に出発しました。元日から何やってんだか…
それでも国立競技場に着くと、すでに長い行列。
結局、サイドスタンドの端、上の方に、なんとか席を確保しました。

さて、この決勝を盛り上げようと、有志の方でコレオグラフィーが企画されていました。
昼食を終えて席に戻ると、ちょうどボードを配布しているところ。
「また黒か…」
そう言われて思い出したんだけど、2008年のナビスコカップ決勝のコレオも、黒いボードの場所だった…
まあ、毎回、並ぶのが遅いから仕方がない。

選手入場から君が代が始まるまでの間、このボードを掲げて、アカペラでリバイブを歌いました。

ところで、自分のポケットの中には、オレンジの紙テープが入っていました。
この紙テープは、2008年のナビスコカップ決勝で、結局投げなかったもの。
優勝したら、このテープを投げ、祝福と惜別のテープにするつもりでした。

 

先発メンバーは3日前の準決勝とほぼ同じです。
変わった所は、左足小指を骨折して欠場した兵働に代わって、山本真希がMFに入ったこと。
これに伴って、サブに辻尾が入りました。

 

前半:
晴れ渡り、風も強くなく、サッカーに向いた天気でした。
前半、エスパルスはアウェイ側からホーム側に、太陽を背にして攻めます。

序盤から鹿島に支配されました。
FKのチャンスこそありましたが、ずっと押し込まれる時間が続きます。
中盤、とくにボランチの本田拓也のところで人が足りないように見え、どうも鹿島に狙われているようでした。
そうして、鹿島はボールを奪うと、何度もDFの裏を狙ってきます。
兵働に代わって入った真希は、懸命にボールを追っているように見えましたが、周りと合っているようには見えず…。

前半20分頃、ペナルティエリアの少し外、中央やや左で、鹿島にFKを与えます。
…この場所は!
突然、記憶が甦りました。
「壁を作ってる時、気をつけろ!」
10年前の決勝で、レフリーの指示に従って壁を作っているとき、鹿島の選手にFKを蹴り込まれたことを思い出しました。
このFKは海人がキャッチして、ピンチを逃れました。

 

前半25分過ぎ、本田拓也(だったと思う)がゴール前で競り合って、CKに逃げます。
その左CKを、フェリペ・ガブリエルにヘッドで合わされ、失点。0−1。

その後、エスパルスにもCK等のチャンスはあったものの、鹿島に支配されたまま、前半を終了…

あっという間に、前半が終わった気がしました。
鹿島に押されている展開を考えれば全く不思議なことなんだけど、決勝で気持ちが高ぶっていたこと、そして周りの雰囲気も凄かったこともあって、試合と応援にのめり込んでいたのだと思います。

「これは…難しい試合だな」
冷静に前半を振り返ったとき、相当なテコ入れが必要に思えました。
圧倒されている中盤の枚数を増やすとして、4-4-2にするか、ダブルボランチにするか、あるいはその両方か…
とはいえ、この不利な状況でも、勝負はまだまだこれからだと思っていました。

 

後半:
いつの間にか、空は灰色の雲に覆われていました。
後半はホーム側からアウェイ側に攻めます。

キックオフ直後から、前半とは明らかに雰囲気が違いました。
後半5分頃、右CKからヨンセンが折り返したボールを小野伸二がシュート。
…決まった。
と思いましたが、わずかに上。

もっとも、鹿島の攻撃に対応して守備を立て直したわけではなく、危険な場面も何回かありました。
ある時は山本海人が1対1の場面を止め(後半4分、9分)、ある時はバーに助けられました。

 

そんな(?)後半14分、裏を狙った縦パスにヨンセンが反応。
飛び出して出てきたGKに対し、ヨンセンは浮き球を利用してループシュート。ボールはそのまま、ゴールに吸い込まれました。1−1。
その瞬間、感情が爆発しました。
叫びながら周囲の人とタッチをかわし、それが落ち着くと、引き続き「グリコ」に戻りました。

後半22分、エスパルスはFKを獲得したところで最初の交代、真希からテル。
これが、エスパルスでの最後の試合となるテル。周囲から拍手が起こり、声援が飛びました。
…?? 追いついたのに、消極的じゃないかな。
そう思いました。同点に追いついた勢いで、畳み掛けるべきではないかと。
もっとも後から考えると、後半立ち直ったとはいえ、鹿島に決定的な場面を作られていたのも事実。
テルを入れることによって、中盤を立て直すというのも作戦として「あり」だと思います。

後半25分過ぎ、右サイドで市川、中央でボスナーが倒れました。
それでも、レフリーはプレイを止めません。
…あの時と同じだ。
再び、10年前のことを思い出しました。
その時には、市川が倒れているにも関わらずプレイを続行され、失点しました。
「だから、(試合を)止めろよ!」
10年前の怒りも込めて、叫びました。
しばらくたってから、レフリーがプレイを止めました。

後半28分頃、右サイドからのクロスが流れて、左サイドのエリア内で藤本淳吾が受けました。
…行け!
ところが淳吾は後ろに戻し、左サイドを駆け上がってきた太田宏介がシュート。しかし、これはGKがキャッチ。
「…」
確かにこの試合の宏介は好調だったし、フリーだったけど、淳吾のプレイがやや消極的に見えました。

 

後半30分過ぎ、ペナルティエリアのすぐ外で、鹿島にFKを与えてしまいました。
このFK、左隅に飛んだボールを、海人が横っ飛びに飛び、右手で弾きました。
…ファインセーブだ。
と思った次の瞬間、鹿島側から歓声が起こりました。弾いたボールは、ゴールの中に入っていました。1−2。

こうなると攻めるしかない。
後半37分、エスパルス2人目の交代は、好調の小野伸二に代わって原一樹。
後半38分、宏介が左サイドをドリブル、相手DFを振り切って、グラウンダーのクロス。
ファーサイドからヨンセンと一樹が走り込み、ヨンセンが足を伸ばしてシュート。
「お!」
決まったと思いましたが、枠の右に逸れました。
「あああ〜」

さらに後半42分に3人目の選手交代、本田拓也に代わって大前元紀。
その直後、エスパルスは左サイドでFKを得るものの、クリアされてしまいます。
CBのボスナーも、前線に残るようになりました。
追加タイムは4分。
…まだまだいける。
そう思っていましたが、この追加タイム中もチャンスらしいチャンスを作れないまま、試合終了。1-2。

また、勝てなかった…
 
 

試合が終わると、周りの何人かは席を立って帰ってしまいました。
レフリーへのメダル授与の際、エスパルス側からブーイングが起きました。
…これも10年前と同じだな。
と、ちょっと冷めた感じで思いました。
もっとも、レフリーのジャッジは10年前のそれより、はるかにマシだった気がする…。

表彰式が終わると、選手があいさつにやって来ました。
「兵…働…」
拍手で迎えた選手の中に、松葉杖をついた兵働の姿が見えました。
さすがに言葉が出なかった…

この後、選手に何かコールをしたみたいです。
「みたい」というのは、会場に大音量で流れていた、天皇杯のテーマ曲のせいで全く分からなかったから。
ただ、兵働のチャントだけはわかったので、合わせて歌いました。
本当に、あの天皇杯のテーマ曲は邪魔だった。

選手が引き上げるのを見届けてから、帰り支度を始めました。
本田拓也の16番のゲームシャツを脱いだ時、複雑な心境でした。
…これを着るのも今日が最後かな。
ふと、そんな感傷にとらわれました。

出口へ向かおうとしたとき、今度は、
…次にここに来るのは、この舞台に立つのは、いつになるんだろうか。
という思いにとらわれました。
そんな気持ちを振り払って、外に出ました。

 

電車に乗り込んだ所で、この試合についてツイートしようとしました。
しかし、打っては消し、打っては消しで、どうしても試合のことが書けません。
そこで、試合のことは後回しにして、他のサポに対して「お疲れさま」と書くことにしました。
「国立に来た皆さま、とくにコレオを準備した皆さま、お疲れさまでした。国立に来れなかった皆さま…」
ここまで書いたところで、止まりました。
twitterのTLで、チケットが手に入らず、国立に来れない人が出ているのを知っていました。
そして試合後、来れなかった人たちから「お疲れさま」という言葉がTLに並んでいるのを思い出しました。
悔しさが増した。
結局、次のようにツイートしました。

  • 17:40  #spulse 国立に来た皆さま、とくにコレオを準備した皆さま、お疲れさまでした。国立に来れなかった皆さま、全力で応援しましたが足りませんでした。ゴメン! »»

新幹線の車中には、オレンジに身を包んだエスパルスのサポーターが多くいました。
皆、疲れきったようで、満員の割りに静まり返っていました。

 
 

持っていったオレンジのテープはそのまま持ち帰り、元の場所に戻しました。
この2年余り、置いてあった場所に…

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