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4/14 「サイエンスカフェ in 静岡」特別版

夕方、仕事を切り上げると慌てて支度をして、外に出ました。
なにせ、この未明にアヤックスとのチャリティーマッチがあり、睡眠時間は3時間弱。
こんな日は、さっさと帰って寝るに限る…と思いつつも、行ってしまいました。
サイエンスカフェに。

 

おことわり:以前にも書いたとおり、yochiはど素人です。内容を誤解している可能性がありますので、そのまま鵜呑みにされないよう、お願いします。今回は地震と放射能という、場合によっては人命に関わるテーマのため、このことは強くおことわりしておきます。
いずれにしても、備えは万全にしておきたいものです。

 

 

サイエンスカフェ…始まったのは最近のことだと思うけど、漠然と、カフェでコーヒーを飲みながら語り合うようなイメージを持っていました。
実際、Wikiにもそのようなことが書いてあります。

そのサイエンスカフェを静岡大学理学部が行っていると聞いて(駅にポスターが貼ってあった)、早速参加してみました。
なにせ、伊豆に住んでいると、なかなか参加できる機会が…
今回は、そのことを書いていきたいと思います。

 

会場は、新静岡駅近くのペガサートビル6階。
「!?」
着いた時には、机のある前半分は全て埋め尽くされていました。
少し焦りながら受け付け(氏名・地区・年令を書き、レジメを取る:全てセルフ)を済ませると、後方の椅子席を確保しました。
周りを見回すと、年配の人と高校生くらいの人が多く、自分のような働いている年代は少ないようでした。平日の18時という時間を考えたら、当たり前か。

 

始まってみると、パワポで説明し、最後に質問の時間をとるという、講演会ではおなじみの形でした。
しかし、このフルカラーのレジメに、静岡大の本気を見た気がしました。

Sc

このレジメのとおり、前半は「東北地方太平洋沖地震と東海地震」(写真右側)、後半は「放射能の基礎知識」(写真左側)をテーマにする2部構成。どちらも、現在、話題になっている事柄です。
「こういう時に情報発信をしなかったら意味がない」(司会の方)ということで、急きょ、開催を決めた「特別版」なのだそうです。
「〜カフェ」と名前が付くだけあって、いつもはコーヒー等の用意もあるようです。
ただし、今回は「特別版」ということで、なし。
自分で用意しました。自販機で…

 

「東北地方太平洋沖地震と東海地震」:
「アスペリティ…??」
どうも基本的なことからわかりません。

アスペリティは普段、固く固着している箇所で、地震の時に激しく壊れるのだそうです。
こういう箇所は一定の間隔で地震が発生するため、それで予測するのだそうです(それ以外の所は滑って力を解放しているか、大地震が起こるかのどちらかだそうです)。

そこで、今回の東北地方太平洋沖地震です。

「これまでに知られていたアスペリティを複数個含み、かつすべりきっていると思われたアスペリティもそれを超えてすべった」(レジメより)。
これを読むだけで、いかにひどい地震だったか、想定外の地震だったかがわかります。

そして巨大な津波を引き起こし、一部は回折して日本の南にも到達したのだとか(自分が川で見た船も、これによるものだろう)。

しかも、この地震によって、今まで太平洋プレートに押されていた日本列島の「つっかえが取れた」状態になったとか。

そして、東海地震を促進する力が増加することになったようです。

…結局、そうなるのか。

ただし、増加といっても、東海地震が解放する応力の1/100程度、「もし東海地震が100年に1度起こるのなら、来るのが1年早くなる」くらいだそうです。

…いや、たかが1年、されど1年。

 

そして、自分たち、静岡県民が一番恐れる東海地震に話は移ります。

この東海地震については、もうかなり知られているので、ここで繰り返しません。

ただ、静岡側が隆起するために津波の被害は軽いのではないか(伊豆の西〜南海岸は高くなる)、震源が10km程度と浅いため、揺れによる被害が大きくなるのではないか…ということでした。
まあ、今回の震災で津波に集まった注意を、もう一度、地震(揺れ)に向けることの意味はわかるのですが、

…激しい揺れと高い津波が押し寄せる伊豆地方(とくに西海岸)は、踏んだり蹴ったりじゃないか。

と、伊豆出身の自分は思ってしまいました。
もちろん「想定外」ということもあるので、地震が発生したらすぐ高い所に逃げるというのが大原則です。

 

次に最悪のシナリオ、南海や東南海と連動して起こった場合です。
これだけは本当に勘弁してもらいたいのですが、次回も連動型になるという見方が主流なのだとか…

仮に、最初の震源を潮岬沖とした場合、最初に出た地震波と後から出た地震波が重なって増幅し、静岡県では揺れが大きくなるのだとか。

…聞かなきゃよかった。

いい加減、こういう話ばかりで嫌になってきます。

これは講師(教授かな)も同じようで、何回も「東南海から数えれば67年」と繰り返した上、「どこかで力を開放しているのではないか」とも言っていました。自分も、この見方にすがりつきたくなります。
連動型の場合には、緊急地震速報が役に立つそうです。
先ほどの潮岬の仮定では、揺れが来るまでに約100秒の余裕がある計算だそうです。

 

説明が終わると、質問タイムとなりました。
かなり活発な質問が出ました。メモした質問のいくつかを書いておきます。

  • 地震への対策として、「建物の耐震化」という方向性でいいのか?
    この質問には、聴講に訪れていた他の教授が専門ということで、無茶ブリ答えをお願いしていました。
    その教授が答えるには、
    「想定外」もあるが、基本は揺れだろう。過去に大きい津波が襲ったこともあるが、低い所はすぐ逃げること。20mの堤防は現実的ではない、ということでした。
    まあ、静岡県、とくに伊豆地方の複雑な海岸線を考えると、確かに現実的ではなさそうだ。
  • 東海地震は予知できるか?
    東海地震も難しい…と答えた後で、口ごもりました。
    そして「今回、後からデータが取れました」と続けました。
    なんでも、電離層の電荷密度が地震の前に増えていたのだとか。それもかなり明白なもので、「夢のような話」だそうです。
    だからといって、すぐ地震予知ができるとは思いません。
    ただ、調べていない時にははっきり「調べてない」と口にし、場合によっては他の教授に無茶ブリ話をお願いするほど慎重な講師がここまで言いきるからには、期待できる「何か」があるように思います。

 


「放射能の基礎知識」:

休憩時間中に、席を立つ人がいる一方、新しくやってきた人もいました。
自分自身、「放射能なんてわかんねえよ…」という気持ちもありましたが、この機会に聞いてみました。

一口に放射線と言っても、電磁波のX線・ガンマ線、電荷を持った粒子線のベータ線やアルファ線等、電荷を持たない粒子線の中性子線があるそうです。
…て、この時点で何が何だかわからない。

不安定な状態にある放射性物質が安定な状態になるまでエネルギー(放射線)を放出するのだとか。
すぐに安定な状態になればいいんだけど、中には安定した状態になるまで何回も壊変し、放射線を出す物質(例えばウラン238)もあるのだとか。
このために、制御棒を入れて原子炉を止めても、熱を出し続けるということが起こるのだそうです。

 

そんな放射線ですが、人体の中や食物の中、みかげ石など、いたる所にあるようです。
とくに、核実験が盛んだった1960年代前半には、大量のセシウム−137が食物に含まれていたそうです。質問タイムの時の話によると、最大で、現在の約100倍だったと推測されるそうです。 

 

一番の問題は、人体に影響が出るのはどこからかということです。
放射線が当たると、DNAは損傷します。
通常は修復されますが、場合によっては細胞死(脱毛や白内障を起こす)や細胞変異(がんや白血病を起こす)が起こるのだそうです。
この細胞死と細胞変異とで、影響の出方が違うそうです。
細胞死については一定の「しきい線量」があり、ここを超えると影響が出るようです。
一方で、細胞変異は線量が増えれば増えるほど、がん等の確率=リスクも高くなるようです。
というか、なんでこんな所まで、いちいち分かりにくいんだ。

とはいえ、自然に存在する放射線量と白血病による死亡者数の分布は一致しておらず、放射線=白血病・がんということではないようです。

最後は、暫定規制値の計算を説明して(ここは完全に省略します)、講義は終わりました。

 

すでに予定時間をオーバーしていましたが、こちらでも活発な質問が出ました。
それも若い人(少なくとも1人は高校生)でした。
その質問を聞いていて、思わずにはいられませんでした。

…少しは勉強しないとな。

そう思いながら、会場を後にしました。

 

それにしても、休憩時間に講師に「ぶらさがり」で質問する人、時間終了後に、教授同士(で合ってるかな?)で議論を戦わせる姿を目にして、本当にうらやましく思いました。
こういう「理系的な熱さ」がうらやましいのが半分、こういう「場」があることへのうらやましさが半分…

 

以上、サイエンスカフェの雰囲気を伝えるためと自分自身の勉強のために、つらつらと書いてみました。
しつこいようですが、内容が内容だけに、そのまま鵜呑みにすることのないようにお願いします。
まあ、この文章をここまで読んでくださった方には、言わずもがなのことだと思いますが。

 

…やっぱり、もうちょっと勉強しよっと。

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コメント

yochi様
当日、司会を担当した坂本です。ご来場有り難うございました。
また、詳しくレポートして頂き、たいへん嬉しいです。
今回の話のように、何年後かはともかく地震が来るのは避けようがなさそうです。でも、そうと知って対策をするのとしないのでは大違いだなと感じました。

通常版のサイエンスカフェin静岡は、実はもう少しノンビリしたムードです。飲物とお菓子を食べながら、浮世離れした科学の世界を楽しんでもらおうという感じ。たとえば明日は古生物学、三葉虫の話です。通常版の方もよろしくお願い申し上げます。

投稿: サイエンスカフェin静岡店主 | 2011/04/20 12:59

店主様

コメントを頂き、ありがとうございます。
地震にはもう起こってほしくありませんが、やっぱり起こるのでしょうね…

本日の、三葉虫の話にも興味がありましたが、所用で里帰りをしており、欠席しました。
また、参加したいと思っていますので、よろしくお願いします。

投稿: yochi | 2011/04/21 22:16

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