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4年の秋。(10/21 法政ー明治2回戦)

「俺はな、球場に入ってスコアボードを見ただけで、感動したんだよ」
そう言われたのは、試合後、駅に向かう途中でのことです。
この友人は、試合の終盤、神宮球場に到着しました。

「序盤、悪かったのを気合いで立て直す、三嶋の気持ちが伝わってくるスコアボードだったんだよ」
神宮球場のスコアボードには、各イニングごとの得点の他に、安打数も表示されます。
だから、この言葉にも説得力があります。

これに直接は答えず、こう言いました。
「いや~、7回がすごくて…」

法政 6−1 明治

(以下、長文です)

入場したところで、何やら配っていました。
何気なく受け取ってから見ると、オレンジの紙テープ。
「おお!」
思わず、叫んでしまいました。

Photo

しかも、丁寧に芯が抜いてありました。
09年の大学選手権決勝では、自分で芯を抜いた気がするし、色もまちまちだったはず。
…細かい配慮だな。
そう思った時、ふと、下の注意書きが目に入りました。
「優勝が決定しなかった場合、回収します」
…そりゃ、そうだよな。
あ、いや、応援団の皆さま、ありがとうございます。

さて、法政が優勝するための条件は、明治に2連勝すれば優勝決定、 2勝1敗なら早慶戦の結果次第。
つまり、前日に先勝した法政は、この日勝てば優勝。
ただ、この試合に負けると、3回戦を勝っても早慶戦の結果待ちとなるため、紙テープを投げる機会は無くなります。

なんとしても勝って優勝を決め、紙テープを投げたいところです。

 

第1試合が終わると、法政の選手達が出てきました。
…え!?
驚いたことに、肩を作っているのは、前日に完投勝利した三嶋でした。

他の法政のスタメンは、前日とほぼ同じ。
畔上(あぜがみ)と木下の打順を入れ替えただけでした。

明治の先発は、関谷。

風は弱く、ややレフト方向だったろうか。
秋晴れの日でした。

 

1回表:
連投の三嶋には、援護点が必要である…
団長が行った学生注目は、そんな内容だったと思う。
そこから、応援歌「若き日の誇り」を繰り返します。

しかし、三者凡退…。

1回裏:
連投の三嶋は、やはり、どこか本調子ではないように見えました。
ところが、表示された球速を見てびっくり。
「それでも、147キロ出てるんだ…」
神宮球場のスピードガンは「甘い」と言われますが、それにしても、連投で、この球速が出るとは。

三嶋は、なんとか1回を0点に抑えました。

2回裏:
1アウトから5番・小川に2塁打を打たれると、続く菅野もヒットで、1アウト1・3塁のピンチ。
7番・坂本が初球をスクイズ。
三嶋がホームにグラブトスしましたが、間に合いません。木下はそのまま1塁へ投げて、打者をアウト。 こうして、明治が先制しました…。0−1。

3回裏:
9番・宮内がヒットで出塁すると、上本はバントの構え。
ところが、宮内がスタートを切ります。
…あ、バスターエンドラン!
しかし、幸いにも、ピッチャー正面のゴロ。
三嶋は2塁に送球して、間一髪でアウトにすると、1塁もアウト。 ダブルプレイに取りました。

2番・福田も打ち取って、無失点に抑えました。

4回~5回:
連投による疲労が心配された三嶋ですが、4回、5回と三者凡退に打ち取りました。
もっとも、法政も関谷の前に、4回、5回と三者凡退…。
法政は1安打に抑え込まれていて、ここまで1時間かからない、速い試合展開でした。

そんな劣勢でしたが、団長は3年生団員をリーダー台に上げて、観客に紹介しました。
…満員の今日、紹介しておくんだな。
こちらも、なかなか細かい配慮です。

 

6回表:
団長と3年の団員がリーダー台に上がり、 「俺と3年団員の『若き日の誇り』で、点を取らせる」と言った…のは、この回だったかな?

畔上はファーストゴロに倒れ、8番・木下。
「よっしゃ、行け!」
木下の打球はサードの左、3塁線一杯のところを抜けて行き、2塁打。

とはいえ、打順はピッチャーの三嶋。
…攻撃が難しいな。
そんなことを思いましたが、三嶋はライト前に弾き返して、1死1・3塁。
失礼しました。

続く建部(たてべ)の打席で、関谷が暴投して、木下がホームイン。1ー1。
なにはともあれ、同点。隣の人と肩を組んで、スクラム校歌。

この後、建部は三振。
岩澤は四球を選び、2死1・2塁とチャンスを広げましたが、河合は三振に倒れました。

勝ち越すことはできなかったものの、
「これで、関谷は下ろせるかな?」
そんなことを言い合いました。

 

7回表:
はたして、山崎がマウンドに上がりました。
リリーフとはいえ、前日に続いての連投です。

この山崎から、多木がレフト前へヒットで出塁すると、西浦がバントで送って、1死2塁。

大城戸の打球はファーストゴロ…と思ったら、バウンドが変わったのか、捕ることができません。 セカンドが拾いましたが、内野安打。これで1死1・3塁だったかな?

このチャンスに、畔上に替わりセンターに入っていた、鈴木翔。
鈴木翔はレフト線に落とす、ヒット。多木が勝ち越しのホームイン。2-1。

すると、団長が学生注目を始めました。
3点差になったら、「勝利の讃歌」をやろうと思う。だから、気合いを入れて応援してくれ、といった内容。

木下がデッドボールで満塁となりますが、三嶋が併殺打。
1点で攻撃を終わりました。

「なんだ、満塁で1点か…」
どこからか、そんなぼやく声が聞こえてきました。
しかし、6回の木下の打球に続いて、鈴木翔の打球も、レフト線ギリギリ。
それに、大城戸の打球。
幸運が続いていて、ちょっと怖いくらい。
…これは、優勝するチームの勢いじゃないか。
そんなことを思いました。

 

7回裏:
1アウトから4番・岡大海。
岡の打球を多木が弾くと、ボールは後ろ、レフト線に転がります。
この間に、岡大海は2塁へ。
…逆転して、優勝のプレッシャーがかかってるのかな?
そんなことを思ってしまうようなプレイでした。

5番・小川の打球は、レフト後方を襲います。
「!?」
一瞬、息をのみましたが、岩澤がランニングキャッチ。
…やっぱり、岩澤の守備がカギを握るのか。
岩澤の守備に魅せられてる、自分がいる…。

しかし、ここからピンチになりました。
6番・菅野、代打・川島と連続四球。
…さすがに疲れたかな?
それでも、三嶋が代打・中嶋を三振。無失点でしのぎました。

思わず叫んで立ち上がると、周りの人も全員が立ち上がっていて、そのまま8回の応援に突入しました。

8回表:
山崎に代打が出たため、今岡がマウンドに上がりました。
この今岡の前に、三者凡退…。

 

9回表:
先頭、4番・多木がヒットで出ると、西浦がバントで送り、1死2塁。
ここから大城戸のヒット、鈴木翔の四球で、1死満塁のチャンス。

8番・木下の鋭い打球は、前進守備のショートの右。
…抜けた!
そう思いましたが、上本が信じられないような反応で飛びつき、キャッチ。
…え!?あれを捕るのか?
上本は、無理な体勢から強引にホームに投げましたが、これが大きく逸れました。
バックネット付近にボールが転がる間に、2塁走者までホームイン。4ー1。

なお1死2・3塁で、打順は三嶋。
三嶋は、たしかサードゴロだったと思う。
ボールはホームへ送球されますが、これをキャッチャーが弾きます。
ボールは足元に落ちていたのですが、完全に見失ってしまい、一度はホームを狙った3塁走者、3塁まで進んでいた2塁走者も塁に戻り、オールセーフ。再び1死満塁。

ここで、1番・建部が2点タイムリー。6-1。ダメ押し。

岩澤が倒れた後、河合もヒット。
再び多木に打順が回りますが、ここはファーストファウルフライでした。

 

9回裏:
相手の攻撃になっても、もう、誰も座ろうとしません。
そんな中、ついに「勝利の讃歌」が始まりました。
「あな嬉し、喜ばし、法政勝てり〜」
これを歌うのは、09年の大学選手権決勝 で歌って以来、3年ぶり。

明治の最後の攻撃も、2人が外野フライに倒れ、2アウト。

5番・小川は、2球、レフト方向へ大きなファウル。
法政側がどよめきますが、最後は、三嶋が三振に打ち取りました。試合終了、6−1。

 

マウンド付近に選手の輪ができ、オレンジの紙テープが舞いました。
自分も、一拍置いてから、思い切り紙テープを投げた…のだけど、フェンスの手前で失速。まあ、こんなもんだ。こんなのばっか

法政の校歌の最中に、監督インタビューが始まりました。
歌い終わった後、次は明治が校歌を歌う番でしたが、始めません。
明治側が校歌を歌い始めたのは、三嶋、建部、多木らのインタビューが終わった後。
すると、法政の選手は、明治側に一礼をしてから胴上げを始めました。

さらに、明治のエール後にも、法政の選手は礼。
ちょっとしたハプニングでしたが、お互いに礼を尽くした、いい光景でした。
改めて、明治大学の皆さま、ありがとうございました。

 

法政の選手が応援席に挨拶が終わった後、団長からパレードの予定は未定であること、神宮送別会は、本日は行わないことなどの説明がありました。

「ヤマダ、ヤマダ!」
突然、応援席から団長のコールが起こりました。
自分も合わせてコールを送りました。
そう、この時には、自分も「山田」団長に魅せられていたから。
「ヤマダ、ヤマダ!」

すると、リーダー台に上がった他の応援団員(中には、他大学の団員もいたらしい)が、山田団長の胴上げを始めました。
それに合わせて、今度は万歳をした…。

 

「三嶋のピッチングもそうだし、前進守備で、あの打球をキャッチした上本もそうだよ」
友人の話は続きました。
まだ、試合の興奮が冷めないようでした。ほとんど9回しか見てないのに。
「前進守備で、あの打球をキャッチすると思った?悪送球になったけど、4年の意地を感じるね」
そう言ってから、一拍置いて、続けました。

「やっぱり学生野球て、本っっ当に、素晴らしいね」 

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