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「血の法明戦」(5/26 法政ー明治2回戦)

「『平均得点は7点だから逆転できる』て、応援団が言ってたんだよ」
信濃町駅から神宮球場に向かう途中、前日の試合に行った友人から「報告」がありました。

前日の1回戦、一時は2−5とリードされながらも、打線が爆発して逆転勝ち。
ついに、歴史的な10戦全勝での優勝に王手をかけました。

それでなくても、五月晴れの日。
青空の下、うきうきするような気分でした。

頭では、
「まだ安心できない。ここからが本当の勝負だ」
とわかってはいても。

 

またまた遅くなってしまいました。
この試合は、自分にとって忘れがたい試合になりました。
それで、文も(書く時間も)長くなってしまって…
以上、言い訳でした。

法政 5−5 明治

(以下、かなりの長文です)

話が後先になってしまいましたが、状況をまとめます。

この法政ー明治2回戦は、勝ち点4同士の直接対決、勝ち点を上げた方が優勝という大一番。

開幕から8連勝の法政に対し、明治は3敗。
前節の慶應戦でも先勝されながら、そこから連勝し、勝ち点を上げています。

先勝したとはいえ、難しい相手でした。
それだけに、この日勝って、一気に決めてしまいたいところです。

 

そんな法政のスタメンは、大城戸ー皆川ー河合ー西浦ー金子ー木下ー畔上(あぜがみ)ー齊藤と、きれいにジグザグ打線。
先発投手は船本。
1回戦に投げることが多かった船本ですが、この明治戦では石田と入れ替えてきました。

対する明治の先発は、左腕の山崎。
これは予想通りなんだけど、ちょっと驚いたのは6番という打順。
バッティングでも期待されているんだな…

そうそう、優勝がかかった試合ということで、この日もオレンジの紙テープが配られていました。
それを受け取って入場したんだけど、どういうわけか、今回は写真を取り忘れた…
今から思うと、結果を暗示していたような…

風は、ホームから外野に向けて吹いていました。

 

1回表:
初球でした。
大城戸が打った打球は、糸を引くようにセンター前に。
…やっぱり勢いに乗ってるな。
好調な法政打線、そして首位打者を争う大城戸に、そんなことを思いました。

「皆川はバントが下手なんだよな…」
と、友人がいつになく不安そう。
それでも、2番・皆川はなんとかバントを成功させて、1死2塁。

ここで先制したいところでしたが、河合はセカンドゴロ、西浦もショートゴロで無得点。
それでも、比較的いい当たりが多く、打線は好調なようでした。

1回裏:
初球でした。
高山もライト前に弾き返します。

こちらもバントで送って1死2塁。
1回表の法政と、全く同じような展開になりました。

3番・菅野のファーストゴロで2死3塁となって、4番・岡大。
船本が追い込むと、応援団から声がかかりました。
「三振5回!」
それで「三振」コールをしていると、ちょうど5回目に、船本は岡大を三振に打ち取りました。
「ぴったりだったな」
そう言って、笑い合いました。

 

2回表:
金子の打球はセンターへ。
しかし、わずかに詰まっていたようで、センターフライ。

6番・木下の打球はレフト線、フェンスに達します。
木下は1塁を蹴りましたが、まあ、その、加速しません。
…え?遅い。大丈夫か?
大丈夫ではなかった。木下は2塁でタッチアウト…
キャッチャーだから、仕方ないといえば仕方ないのだけど。

畔上もサードへのライナー。
結局、3人で攻撃を終わりました。

 

3回表:
齊藤がヒットで出塁…も、船本はセカンドゴロで、ランナーが入れ替わりました。
それでも、好調の大城戸がライト前に弾き返して、1死1・2塁。

3番・河合の打球は三遊間へ鋭いライナー、ショートがジャンプ。
…アウトか。
そう思った次の瞬間、ボールがこぼれているのが見えました。
まず船本がホームイン。
ボールを拾ったレフトは3塁へ送球。これが逸れました。
「行け!行け!」
ファウルグラウンドをボールが転がる間に、大城戸もホームイン。2−0。
「今のがエラー??」
スコアボードの「E」の表示を見て、友人が不満の声を上げました。
が、公式ホームページの安打数から逆算すると、河合のヒットと、レフトの「エラー」が記録されたのだと思う。

法政の攻撃は、まだまだ続きます。
4番・西浦もレフト前へのヒット。
2塁走者・河合がホームへ向かいましたが、ボールが返る方が先でした。
…アウトか。
しかし、審判の判定はセーフ。 ボールは後ろにこぼれていた… 3−0。

5番・金子はセカンドフライに倒れ、3点で攻撃を終わりました。

 

3回裏:
先頭の坂本がヒットで出ると、1番・高山もヒット。
送りバントを決められて、1死2・3塁のピンチ。

ここで、3番・菅野の打球はレフト線へ上がりました。
追って行った大城戸が、最後はジャンプしてキャッチ…
「あ!」
グラブからボールがこぼれるのが見えました。
これで3塁走者がホームイン。3−1。

岡大はショート(かな?)ゴロ。
ホームに送って3塁走者を挟むと、3塁に追い込んでアウト。
「セカンっ」
と叫んだのは、打者走者がゆっくり2塁を向かうのが見えたから。
しかし、2塁には間に合わず、また2死2・3塁のピンチ。

5番・糸原の打球は二遊間。
セカンド・河合が追いつくと、難しい体勢から送球して、アウト。
ベンチに戻る河合に、
「いいぞ、河合!」
と叫びました。

 

4回裏:
1アウトから代打・上西。
「もう代打かよ…」
「さっきの見逃し三振で、代えられたのかな」
代打を出された選手は、前の打席で見逃し三振をしています。
そんなことを言っていると、この上西も見逃し三振。
「…」

大塚もセカンドゴロ、三者凡退に打ち取りました。

5回表:
「もうサードが代わったな」
そう言われて見ると、代打の上西に代わって、原島がサードに入っていました。
明治も仕掛けが早い…

先頭・大城戸は打ち上げて、内野フライ。
…ああ、打率が。
という邪な考えが頭をよぎります。

この後、皆川、河合と打ち取られ、この試合初めての三者凡退…

 

6回表:
なかなか追加点取れない展開に、応援団員が
「5人で『暁の勇者』をやる」
と言うと、リーダー台に5人が上がりました。

それが効いたのかどうか。
先頭・西浦が打った打球はライト線、セカンドとライトの間にポトリと落ちました。
この間に西浦は2塁へ。

「金子を呼んだな」
その声にグラウンドを見ると、監督が金子に耳打ちをしています。
この金子はバントを試みますが、ファウル。そして、最後は三振…

それでも、まだ1死2塁で、明治の外野は前に出ています。
…長打力のある木下なら。
外野の頭を越えるかもと期待しましたが三振…。

畔上も三振に倒れ、追加点を奪うことはできなかった…

 

6回裏:
先頭・菅野にヒットを打たれましたが、岡大は内野フライで、1アウト1塁。

…あ、空振りか。
応援団の「空振り」コールを忘れた直後。
5番・糸原の打球は、右中間を破りました。
これで、1塁走者が一気にホームイン。3−2。
「よりによって、3塁打かよ…」
友人がこぼしたように、むしろ、同点のランナーが3塁に行ってしまったことが痛い…

6番・山崎はレフトフライ。
浅いフライだったため、タッチアップできません。
…よし、2アウト。
そう思った直後でした。

サードの守備についていた原島の打球が、センター前に抜けて行きました。
「ああ〜」
とうとう同点。3−3。

そして、ここでピッチャーが左腕の青木に交代。
それでも、ベンチに戻る船本に拍手が起こりました。もちろん、自分も。

 

しかし、この青木も明治の勢いを止めることが出来ません。
大塚にもヒットを打たれ、2死1・3塁。

9番・坂本の打席、
「ああ…」
思わず声が出たのは暴投したから…。これで3塁走者がホームイン。
とうとう逆転を許しました。3−4。

この坂本は三遊間へのゴロ。 サード・皆川が横に弾くと、慌てて1塁に送球。
「ああ!」
また声が出ました。ボールはファーストの遥か上を越えていったから。
この間に2塁走者がホームイン。3−5。

なんとか、好調の高山は打ち取って、長い攻撃が終わりました。

 

7回裏:
この回から本多がマウンドに上がりました。
リードされていてあまり投手をつぎ込めない一方、明治打線は勢いに乗っています。
…大丈夫かな?
ちょっと心配になります。
それで、ということもないと思うけど、先頭打者にヒットを打たれます。

菅野はバントをフライにしてしまい、1アウト。
「これで流れが変われば…」
「金子のバント失敗で、流れが向こうに行ったからな」
そんなことを言い合いましたが、岡大にはヒットを打たれ、1死1・2塁…

糸原はなんとかレフトフライに打ち取りますが、山崎に粘られます。
「空振りを取れる球がないというのは、厳しいな」
友人がそう言った直後、山崎を空振り三振に打ち取りました。
お見それしました。(と、友人の代わりに言っておきます)

 

8回表:
「今までの法政の戦いぶりを見たら…」
…まだまだ逆転可能である。
学生注目で言っていたのは、そのようなことだったと思う。
なにせ、この日の席は内野の一番上の方。はっきりと聞き取れなかった…

先頭・河合は2球続けてボール2。
そこから打った打球はショートの前へ。
…1球待てばいいのに。ん?
これが内野安打になりました。

ここで4番・西浦。
…一発が出れば。
立教戦での満塁ホームランの記憶は鮮明に残っていて、俄然、期待が高まります。
しかし、西浦は打ち上げてしまい、セカンドフライ。

それでも金子は粘って、フルカウントから四球を選び、1死1・2塁。
木下はサードゴロ…と思いきや、サードがボールを横に弾いてしまいました。
このエラーで、1死満塁。

 

「なんで畔上に代打なんだよ」
友人が叫びました。
なにせ、この友人は自分以上に畔上を推していて…

それはともかく、この代打・若林が粘ります。
その間ずっと、「チャンス法政」を繰り返します。

とうとう若林が捉えました。
鋭い打球が三遊間を破り、3塁走者がホームイン。
レフトが前進守備を布いていたため、2塁走者は3塁でストップ。4ー5。
再びスクラム校歌。

終わると、再び、チャンス法政を繰り返します。

すると、斎藤も鋭く三遊間を破りました。
レフトが前進守備を(以下同文)。5ー5。同点に追いつきました。

 

投手の本多には代打、伊藤諒介。
「決めてしまえ!」
そう叫んだ自分に対し、友人は冷静でした。
「センター返し、センター返しな」
というか、立教戦といい、諒介のセンター返しを相当気に入ったんだな…

すぐに、また「チャンス法政」に入りました。
この辺は、応援団も狙って「チャンス法政」を続けたのだと思う。
そして。
…センター返しだ!
抜ける、そう思った次の瞬間、山崎がキャッチするのが見えました。
…え!?
ホーム、1塁と転送されて、ダブルプレイ。
同点止りで攻撃を終えました。
「並みの投手なら、抜けているのに…」

 

8回裏:
マウンドには納富(のうどみ)が上がりました。
この納富は、前日にも5回1/3を投げていて、
「これは、(納富は)明日の先発はないかな…」
そんなことを言い合いました。

この納富は、内野ゴロ2つで2アウトとすると、 9番・坂本も三振に打ち取りました。
この時、応援席の興奮は頂点に達しました。
9回の攻撃に入る前、応援団の方が起立を呼びかけたんだけど、すでに周りの人全員が立ち上がっていました。

 

9回表:
先頭・大城戸がライトへのヒットで出ると、代走に的場が出ます。
チャンスパターン中でしたが、ベンチに戻る大城戸に拍手。

極端なバントシフトを布く明治に対し、2番・皆川がバントを試みますが、小フライ。
ファーストの岡大がダイビングキャッチ。
…バントの不安がここでか。
もちろん、岡大の好プレイなんだけど。

続く3番・河合。
「お!」
河合は鋭く三遊間へ弾き返しましたが、ショートがこれを好捕。
ライナーで2アウト…

こうなると、4番・西浦の長打に期待するしかありません。
しかし、サードゴロに倒れ、攻撃終了。

この日はプロ併用日で、延長戦はありません。
つまり、この時点で、法政のこの日の優勝と、10戦全勝優勝は消えました。

9回裏:
この回も、納富がマウンドに上がりました。
「納富は落ち着いているよね」
「とても、ここまで、ほとんど登板がなかった投手には見えない」
そんなことを言い合いました。

納富は2アウトから菅野にヒットを打たれましたが、岡大を三振に打ち取りました。

しつこいようですが、この日はプロ併用日で、延長戦はありません。
試合終了、5−5。引き分け…

 

エールの交換が終わり、他の観客が帰り始めても、まだスタンドに残っていました。
「…引き分けと負けでは、大違いだからな」
そう言うと、
「引き分けでも苦しいけど、それでも負けるよりはいいからな」

そこからしばらく、翌日以降の展望を話しました。
やがて、周りの人がまばらになり、外野席にプロ野球の観客が駆け込んできました。
それで席を立ち、紙テープを応援団員に返すと、神宮球場を後にしました。
「まあ、そうそう、うまくはいかないよな…」
そんなことを言いながら…

 

いつもならここで終わるところですが、今回はもう少し続けます。
この試合の後のこと、そして、その時に感じたことを書かなくては、嘘だと思うからです。
書くのは、ちょっと辛いけど…

翌日の3回戦、法政の先発は石田でしたが、再び打ち込まれ、3−6で敗戦。
1勝1敗1分けで4回戦、勝った方が優勝という大一番を迎えました。

  • 泣いても笑っても今日、この試合が最後。心置きなく、存分に暴れてこい!(大学野球の話です) 12:36 

数時間後。
仕事が終わってから結果を知ったのですが、凹みました。
2−3の敗戦。
逆転で優勝を逃しました。

凹んだ気分のまま、プロ野球を見始めましたが、身が入りません。

  • しかし、まあ、びっくりするほど切り替えができないな、自分。野球やってる時間に帰ってきたの、久しぶりなのに。
    posted at 19:29:22

そうこうしているうちに、この試合関連のツイートがTwitterに流れて来ました。

なぜ勝てなかったのだろうという選手のコメント、
叩きすぎて、応援団員の血に染まった、太鼓のバチ(ドラムのスティックかな?)…

それら全てが、「傷痕」に思えました。
4回戦までもつれこんだ激闘の、そして、全勝優勝に王手をかけてから優勝を逃したという「歴史的事実」の…

 

ただ、追い込まれてからの明治の粘りはすごかった。
それを思うと、やはり、どこかに足りないものがあったということなのでしょう。
その足らなかった「何か」を求めて、秋までの時間を過ごすことになります。

長いようで短い、いや、やっぱり長い夏になるんだろうな…   

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