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峠を越えて。(5/9 早稲田−法政1回戦)

法政のノックが終わろうとする頃、ようやく、その変化に気がつきました。 
選手達が皆、大声でボールを要求しています。
それを見て、どこにノックするか決めているようでした。
「監督が替わったせいか、変わったなあ」
そう言うと、友人に返されました。
「それは、監督が替われば変わるでしょ」
…冷静だなあ。
まあ、毎試合のように観戦していると、そんなものなのかな。

青木久典新監督の下、慶應、立教から勝ち点を上げた法政。
前週には、乱打戦の末に明治に連勝。優勝に向け大きく前進しました。
この日は、勝ち点2で無敗の早稲田との大一番。
各応援企画とも重なり、応援席は満員でした。

 

さて、2ヶ月近く経ってしまいましたが、今回も書いていきます。
仕事とか体調不良とか(以下同文)
…いや、自分でもこんなに遅れるとは思わなかった…

法政 2−8 早稲田

(以下、長文です)

…え?雨?
友人からのメールを受信したのは、まだ新幹線の車内。
…今日は濡れながらの観戦か。
とブルーな気持ちになりましたが、品川を過ぎ、神宮球場に着いても雨は降っていません。
結局、試合前にポツポツときたくらいで、雨の影響はありませんでした。
むしろ、曇っていたおかげで、涼しくてよかった…

 

さて、法政のスタメンは、
田中彪ー皆川ー佐藤竜一郎ー畔上ー蔵桝(くらます)ー若林ー柴田ー熊谷ー中村。
ちょっと驚いたのは、投手の熊谷が8番に入っていたこと。

早稲田の先発は大竹でした。

 

1回表:
…熊谷を見るのは初めてだな。
そう思った矢先。
先頭・重信にセンター前ヒットを打たれます。

2番・河原の打席で盗塁を決められると、河原もヒット。
さらに3番・茂木には四球で、無死満塁。
「おいおい…」
さすがにあちこちから声が上がります。

それでも、4番・丸子はセカンドフライ。
「今、話題のインフィールドフライだ」
と言い合ったのは、GWのマツダスタジアム、インフィールドフライの宣告を巡っていろいろありまして…

ほっとしたのもつかの間。
5番・石井はセンターへフライ。
犠牲フライには十分でした。0−1。

続く道端もセンターフライでチェンジ。
先制されてしまいましたが、むしろ、
…1点でしのいだぁ。
と、ホッとしました。

 

2回表:
1アウトから、8番・川原の鋭い打球がショートの左へ。
これを佐藤がスライディングしながらキャッチ。
「うまい!」
思わず叫びましたが、1塁への送球をファーストがキャッチできません。
「惜しい…」
と言いながらスコアボードを見ると、記録はショートのエラー。
「あれでショートにエラーがつくのか…」

打順は投手の大竹。
「バントで送らないのか」
「早稲田も変わったなあ」(※)
強攻の姿勢を見てそんなことを言い合っていると、大竹はショートゴロでダブルプレイ。
なんとか、しのぎました。
※私達が学生だった頃の早稲田は、1アウトであろうと強打者であろうとバントで送ることが多くて…

 

2回裏:
4番・畔上はセカンドフライ、5番・蔵桝もレフトフライ。
友人が声を上げました。
「5人連続で打ち上げてるのかよ!」
1回表も田中彪がセンターフライ、皆川、佐藤がショートフライと打ち上げていて…
どうも、大竹の球を打ち上げてしまいます。

その大竹は、応援席から見る限りでは「すごい」と唸るような球はありません。
ただ、緩い変化球が効果的なのか、打者は苦しんでいるように見えました。

 

もっとも、法政の攻撃もここから。
若林が三遊間を破るヒットで出ると、柴田も1・2塁間を破って、2死1・2塁。

打順は、8番に入っている投手の熊谷。
「外野は深いね」
ふいに友人に言われました。
「そんなにバッティングがいいのかな?」
たしかに外野は深く、投手なのに8番を打っていることを考えると、否が応でも期待は高まります。

しかし、熊谷は初球を打ってセカンドゴロ。
無得点に終わりました。
ちょっとがっかり。

 

3回表:
…熊谷は走者がいないと1回止まるんだ。
ようやく、落ち着いて熊谷を見れるようになりました。
熊谷は1回止まった後、後ろは小さいフォームで投げこみます。
とはいえ、ストレートは130km/h代中盤。
…まともにいったら苦しいかな。
時折投げる変化球を有効に使っていきたいところです。

 

1アウトから2番・河原に四球を与えると、3番・茂木、4番・丸子と連打されて、1死満塁。
たしか、いずれも捉えられた打球だったと思う(記憶が曖昧)。
…やっぱり上位打線には苦しいのか。
そんな考えが頭を過ります。

それでも、5番・石井をショートゴロに打ち取り、ダブルプレイ。
「おっしゃ!」
叫んで立ち上がりました。
無死満塁と1死満塁のピンチがあって、1点でしのいでる…。

 

4回表:
1アウトから7番・中澤がライト線へ2塁打。
毎回の走者に、
「苦しいなあ…」
「我慢だ」
そんなことを言い合いながら、その都度「ファイト法政」とコールを送ります。

しかし、8番・川原にセンター前ヒットを打たれ、2塁走者がホームイン。0−2。
耐えに耐えて来ましたが、とうとう失点。

それでも大竹をファーストゴロ、ダブルプレイに打ち取って、1点で止めました。

 

5回裏:
先頭・若林が四球で出塁。

…お!?
7番・柴田が鋭く弾き返しましたが、これはセンターがスライディングしてキャッチ。

8番・熊谷の打席中、大竹がボークを取られ、走者が進みます。1死2塁。

ぽかんとした様子で、なかなか投げられない大竹。
そんな大竹を見ているうちに、ふいに直感しました。

…ここが勝負だ。大竹をつぶすのは今しかない。

今まで以上に、声援に力を込めます。

それが通じた…とは思わないけど、熊谷の打球はセカンドを襲い、ボールを落としている間にオールセーフ(記録は内野安打)。

 

1死1・3塁で、打順は9番・中村。
その初球だったと思う。
スクイズを試みましたが、早稲田バッテリーはウエスト。
中村はバットに当てることもできず、3塁走者が挟まれます。
…やっちまった。3塁走者はアウトだ。
そう思った次の瞬間、キャッチャーからの送球が走者に当たり、ファウルグラウンドに転がります。
この間に3塁走者がホームイン。1−2。
周囲の人とハイタッチを交わし、久しぶりにスクラム校歌。
そんな時に言われました。
「まあ、威張れた得点じゃないけどな」
まったくだ。

 

中村は三振で2死2塁となって、1番・田中。
…!?
田中彪の打球に歓声が起こりましたが、例によってボールを見失いました。
それで、全力で後退するライトを目で追っていると、ボールはその先に落ちて2ベース。
もちろん2塁走者がホームイン。2―2。
再びスクラム校歌。
耐えに耐えていた法政が、ついに追いつきました。

 

皆川も捉えたように見えましたが、これはセンターがキャッチ。
一気に逆転とはいきませんでした。

「いや、この間から相手がエラーしてくれるんだよな」
と友人が言ったのは、おそらく法明戦を思い出してのこと。
「まあ、2点目は田中の2塁打だったけど」

 

6回表:
この回もマウンドに上がったのは熊谷。
「ここまで引っ張るということは、青木監督の想いがあってのことなんだろうな」
そう言われたのは、この回だったろうか。
「育って欲しいという…」

とにかく、同点に追いついた後の守り、なんとか抑えたいところ。
…でしたが、先頭の5番・石井に左中間を破る2塁打。

続く道端はバントで送って、1死3塁。
ここから中澤には四球、そして盗塁で、1死2・3塁と一気に大ピンチ。

8番・川原はファーストゴロでしたが、3塁走者がホームイン。2−3。
たしか前進守備だったと思うけど、ちょっともたついてホームに送れなかった気がする(記憶が曖昧)。

「バントで送れば、こうやって入るんだから」
明らかに苛ついた声で友人が言いました。
「始めから送っておけば、もっと入ってたのに」
まあ、バントの有効性については意見が分かれるところですね。

大竹は見逃し三振で、1点でしのぎました。

 

7回表:
この回もマウンドに上がったのは、熊谷。
…なんとか抑えてくれ。
もう祈るような気持ちでした。

しかし。
先頭、重信のヒットから1死2塁とされて、3番・茂木。
…あ。
打った瞬間にはわかる打球でした。
見送るライトのはるか先、プロ野球で言うとライトスタンド自由席付近に飛び込むホームラン。2―5。

 

4番・丸子にもライト線へ3塁打を打たれると、さすがに投手交代。
熊谷から堅田。
…左腕、変則だな。
この堅田を観るのも初めて。

「…法政の打線なら、3点差なら、まだわからないと思うんだよね」
そんな友人の言葉にうなずいた直後。
石井にライトへヒットを打たれ、もちろん、3塁走者がホームイン。
2―6。
「…」
完全にフラグでした。
それでも後続を打ち取って、3点で止めました。
いや、「止めた」うちに入らないな…

 

7回裏:
1アウトから7番・柴田が捉えました。
しかし、これもショートへのライナー。
「ああ…」
…またかよ。
そう思わざるをえません。
というのも、6回裏にも佐藤竜、畔上と2人連続でショートライナー。
運にも見放されたように思えました。

そして打順は、8番・投手の堅田。
堅田がそのまま打席に向かいます。
「代打じゃないんだ…」
…4点のビハインドで、中継ぎ投手を引っ張らざるをえない。
そのことに思い当たった時、少し慄然としました。

この堅田はセカンドフライ。
3人で攻撃を終わりました。

 

9回表:
投手は堅田から谷川に、キャッチャーは鎌倉に代わりました。

1アウトから茂木を四球で出すと、4番・丸子はまたしてもライト線へ2塁打。
これで茂木がホームイン。2−7。
「…」
もう言葉も出ません。

そして、早稲田の攻撃もまだまだ続きました。
5番・石井がレフト前ヒット、2塁走者がどたどたと走って、1死1・3塁。
すると、6番道端がレフトへ犠牲フライ。
深めのフライで、ホームに投げましたがさすがに間に合いません。2−8。
とうとう6点差…

 

9回裏:
「優勝がかかった大事な一戦である」
「最後の最後まで応援しよう」
応援団の方の学注はそんな感じでした。
…もっともだ。
と思いつつも、
…そういう野球をやってないじゃん。
とも思ったり。
法政は苦しいやりくりで、3回戦まで戦おうとしているように見えました。

何はともあれ、チャンスパターンに突入。
声援を送ります。

先頭の佐藤がレフト前ヒット。

しかし、4番・畔上がレフトフライに倒れると、蔵桝はセカンドゴロ、4−6−3と渡ってダブルプレイ。
試合終了、2−8。

 

「こんなに投手陣が酷いとは…」
ようやく言葉が出たのは、席を立つ頃。
しかし、それに対する友人の反応は意外なものでした。
「いや、それは来る前からわかってたでしょ」
「…」
…見も蓋もないな。
そりゃ、たしかに法明戦終盤のもつれ方は変だと思ったけど。。
まあ、毎試合のように観戦していると、そう思うのかな。

それから、出口に向かう渋滞(何しろ満員だった)に揉まれながら、球場を後にしました。

 

残念ながら、春の観戦はこの1試合に終わりました。
ちょっとだけ、この後のことも書いておきます。

法政は、この翌日の早稲田2回戦にも敗れ、優勝争いから大きく後退することになります。
わずかに3校による優勝決定戦の可能性が残りましたが、2週間後の東大1回戦に敗北。
「東大94連敗でストップ」と大ニュースとなったこの試合で、優勝の望みは完全に絶たれました。

一方で、早稲田は翌週に明治から勝ち点を上げると、煽りポスターで話題になった早慶戦にも連勝。
春季リーグ戦で優勝することになります。
勢いに乗った早稲田は、大学選手権にも優勝しました。

 

今、振り返ると、この試合が「分岐点」となったように見えます。

もし、この試合で勝っていたら、優勝しただろうか?
したかもしれません。
ただ、確信を持って「優勝した」と言い切ることはできません。
この試合、同点に追いついた時には、たしかに「強さ」を感じていました。
しかし、試合が進むにつれ、その「強さ」が吹き飛ばされてしまい…

 

…まあ、もっと強くならないといけないのでしょうね。
3つの山ではなく、5つの山を越える強さを。
道のりは遠いかもしれません。
でも、去年よりは強くなっていると思う。
…たぶん。きっと。

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