« 審判の日?(7/19 名古屋グランパス) | トップページ | てっぺんを越えて。(8/21-22 広島カープ@マツダ) »

7/24-25 JAXA相模原キャンパス特別公開2015(会場巡り編)

かなり遅くなってしまいましたが、今年もJAXA相模原キャンパス特別公開に行ってきました。
今回は、その会場を回った話を書いていきます。
※アストロバイオロジー特別講演会を聴いた話はこちら

仕方がなかったんだ、今年は本当に忙しくて…(誰への言い訳?)

 

今年は2日間見学したので、中の人達から貴重な話、興味深い話をたくさん聴くことができました。本当にありがとうございます。
そんな様子を、写真を中心に振り返っていきたいと思います。

その前に、

D

ファイトー!
いっぱーつ!
 

当ブログははやぶさ2を応援する大正製薬様を応援しています。
あ、この度はラグビー日本代表の活躍、誠におめでとうございます!

Photo

ん?めいじろう!?
こんなところで出会うとは。(明治大学が開発した月探査ローバーのデモです)

おそらく、この記事を読まれるような方は、この特別公開のこともいろいろとご存知だと思います(少なくとも、去年までのアクセス解析を見る限りでは)。
ということで(?)、このイベントの概要等は飛ばして、今年変わった所を中心に書いていきたいと思います。

 

IKAROS:
「『IKAROS』には感動的なストーリーがないんですよ」
質問に答え、そう言ったのはM先生。
「全部、あっさり成功してしまって」
…ああ、はいはい。
いや、本来、ミッションはそうあってほしいもの。
ただ、M先生に言われると、どこか素直になれない自分がいる…

そんな(?)「IKAROS」ブースで目に付いたのが、これ。

Photo

とりあえず、手元にあるスイッチをON/OFFしてみましたが、変化がわかりません。
ところが、説明を見ると、これがなかなかの優れものでした。

Photo_2

スイッチをONにすると、このように太陽光を斜め横に反射します。
つまり、横方向への力を受け取るということ。

これをどのように使うかというと、セイルの端に並べて貼ることで、セイルの回転数(スピンレート)を制御できるようになるのだとか。

「IKAROS」がスピンアップで燃料を消耗していった4年前、M先生に、スピンアップにイオンエンジンを使うソーラーセイルを開発できないか質問したことがあります。
まさか、こんな抜本的な解決策があるとは。
まだ改良を加えているとのことでしたが、ぜひ、うまく行ってほしいものです。

 

それらを踏まえ、横の白い板に注目した上で、もう1回。

Photo_3

「わかんねーよ!」

 

SPICA:
変わったといえば、こちら。

Spica

計画中の赤外線天文衛星「SPICA」。
ちなみに、去年展示されたモデルはこちらの中ほどに。

去年も太陽電池が「尾を引く」ような形に変更されていて驚きましたが、今回はそれ以上。
説明が無ければ、同じ衛星とは気づかないレベル。

さて、この形状ですが、底の部分が太陽電池になっていて、望遠鏡との間の部分は冷凍機。
望遠鏡のすぐ下の板は「反射板」で、下から伝わってくる熱を横に逃がすのだとか。
そのために、この「反射板」一枚一枚の角度も、最適なものに計算されているらしい…

そこまで聞いといてあれなのですが、この変更に至った事情は聞けなかった…

 

ASTRO-H:
「SPICA」の隣には、今年度中に打ち上げ予定の「ASTRO-H」のブース。
ここも人が多く、とくにミニ講演は毎回立ち見する人が出る有様。
それでも2日目の昼、幸運にもミニ講演に潜り込むことができました。

「ミニ講演」と言いながら、みっちり1時間。
わかりやすい言葉で丁寧に解説していただき、理解が深まった…気がする。

この「ASTRO-H」はX線天文衛星で…て、概要は以前にも書いているので省きます(2011年とか2012年とか)。

そんな中で印象的だったのが、これ。

Photo_4

「すざく」に使用された望遠鏡の試作品(だったと思う)。
このフォイルで、わずかにX線を曲げて集光(でいいのかな?)します。

それで、角度がちょうど合うと、向こう側が透けて見えます。

Photo_5

こんな感じ。

「ASTRO-H」も、そろそろ打ち上げの頃。
蔭ながら、成功をお祈りします。

 

さて、ミニ講演といえば、去年まで第1会場の入り口近くで行っていた「ミニ講演」。
今年は所を変えて、1階奥の会議室?になっていて、大人数が聴けるようになっていました。
(そして、去年までの会場は休憩所になってた)

Photo

(写真はソーラー電力セイル。掘削の話は初耳でした)

こちらは1回15分で、中の人が代わる代わる講演します。
内容は基礎的なものもあれば、マニアックなテーマに絞ったものもあり、講演者によって様々。
以前に聴いたことのある話でも、改めてスライドを見ながら聴くと、理解が深まった…気がします(こればっか)。
そして、ここで気になったブースに出かけ、より詳しい話を聴いてみたり。

疲れた時にも最適。
今年は、ここにいた時間が長かった気がします(もう歳だし…)。

 

DESTINY:
「K先生も『絶対通るだろう』と言ってたんですけどねえ…」
イプシロン3号機での打ち上げを目指していたものの、最後のところで落選した「DESTINY」。
ちなみに、負けた相手はこちら。

Slim

月着陸を目指す「SLIM」。

それでも、「DESTINY」のブースは冷房が効いてないにも関わらず、なかなかの人気。
その理由の一つが、缶バッジ。

Photo

缶バッジ(中央)と他の貰い物。

「これ、前にかっこいいと言ってたポスターじゃないか!」
つい叫んでしまい、中の人に訊かれました。
「前にも来られたんですか?」
「ええ、2年前に」

もっとも、自分のように物に釣られた人ばかりではありません。

Destiny

ビーズで作られた「DESTINY」
今度は、こちらが尋ねる番でした。
「これ、どうしたんですか?」
「昨日、ファンの方が来まして、置いていきました」
…すごい。

 

そんな「DESTINY」ですが、計画は練り直され、大きく変貌を遂げていました。
…ん?μ10を2基??

Destiny

 イオンエンジンはμ20 1基からμ10 2基へ。

 標準バスと推進モジュールに分かれていた機体は、一体化されたものへ。

 それから子機を使った小惑星探査、ドッキング…

もはや、同じミッションとは思えません。
「SLIM」に敗れた「DESTINY」ですが、より野心的なミッションとなって準備を進めているようです。
自分は、以前のシンプルなミッションの方が好(以下略)

 

ところで、近くにはこれ。

Photo

「『僕が子供の頃、地球はガミラスと戦っていました』〜?」
「『モスクワはさよならを打ち続けていた』〜?」
「誰だよ、これを書いたのは」

そんなことを言いながら、傍のリーフレットを受け取ります。

Photo_2

「あなたでしたかっ」
一応、名前は伏せておきます。

 

話がだいぶ脱線しました。
特別公開の話に戻します。
宇宙研と言ったら、これ。

はやぶさ:
いつもの第1会場入口近くのブースでしたが、「はやぶさ」と「はやぶさ2」が並んでいて、なかなか壮観。

Photo_7

今年は「はやぶさ」が採取した砂粒の大きさを実感できる企画がありました。

Photo_6

「紙ヤスリを貼っただけだろ」という言葉は厳禁。
本当に細かい粒でした。
キュレーション、大変だったろうな…

 

ちなみに、隣にはこれ。

D

なんと、粒子を3Dプリンタで再現したものが置かれていました。
こちらは粒子1つ1つを、構成されている材質ごとに色分けし、隙間まで再現したという質の高いもの。
しかも、手に取って見ることもできました。
最近の3Dプリンタはすごい!
あ、間違えました。
細かい粒を細部まで分析できることがすごいですね。

 

あかつき:
暑い…いや、熱い2日間の最後にやってきたのが、「あかつき」のブース。

今年も実験をやっていましたが、よく見ると少し違います。
回転する台にタライが置かれていて、タライの中央には容器が置かれています。
写真を撮り忘れたので、自分が書いた落書きを貼ります。
あくまでも参考程度で…

Photo_8

時間になると、タライには水が満たされ、中央にはドライアイス。
図には書き忘れましたが、タライの外縁部分は2重になっていて、そこにお湯が注がれました。
氷の部分が地球の極(北極、南極)、お湯の部分が赤道で、このタライは地球を極の上空から見たものだとか。

このタライを、カメラを付けた台で回します。
カメラを通して見ると、水が流れているように見えました。
「これが偏西風です」

やがて、水の流れは「北極」と「赤道」の間を蛇行するようになりました。
汚くてわかりにくいと思いますが、こんな感じです。

Photo_9

中央の北極と縁の赤道の間を蛇行する水流。
…て、絵心ないなあ、自分。。

 

「これ(山とか谷とか)が低気圧と高気圧です」

説明は続きます。
「これは『コリオリの力』が原因です」
…いきなり「コリオリの力」はないだろう。
そう思っているとタライを取り除き、回転する台の上で、子供達にピンポン玉を転がさせます。
カメラを通して見ると、カーブしているように見えるピンポン玉。
「これが『コリオリの力』です」
…完璧だ!
素直に感動しました。

それで、
「あの実験は本当に素晴らしかったです!」
と興奮気味に中の人にまくし立ててしまい、引かれてしまった…
いずれにしても、この実験を最初に考えた人は天才だと思う。

補足1:この時には「引かれて」しまいましたが、この実験はとても好評だったようです。
それで、8月30日に開催された「あかつきトークライブ」でも、この実験が行われたようです。

捕捉2:帰ってからいろいろ調べたところ、この実験は伝統のある実験で、詳しい解説がいくつもありました。
リンクを貼って紹介したいところですが、先方の都合もあるかと思うので控えます。
興味のある方は、「大気循環実験」で検索してみてください。

 

さて、あかつきのブースにはこんな写真も。

Photo_2

前日、この7月に行われた3回の軌道修正の2回目が行われていて(DV4-2というらしい)、その時に撮られた写真だそうです。

「通路を見ても、『はやぶさ』の写真はたくさんあるのに、『あかつき』はなかったから…」
「…」
中の人の言葉に、ちょっと言葉を失いました。

金星周回軌道再挑戦の日は、12月7日。
今は「ファイナル・カウントダウン」の時期で大変でしょうが、がんばってください。
陰ながら成功を祈っています。
そして成功した暁には、全員の集合写真を撮ってほしいものです。
とびっきりの笑顔で。

 

といった感じで、暑い楽しい2日間は過ぎました。
うまくいったミッション、うまくいっていないミッションといろいろありますが、いずれも最後までやり遂げてほしいものです。
まあ、自分が言うまでもなく、JAXAの皆様の「その方面」での実績は折り紙つきですね。

 

「我々は全力を尽くしました。できることは全てやったつもりであります」
「全てがうまくいけば、必ず成功すると考えています」
(中村PM:「金星探査機「あかつき」金星周回軌道投入に関する説明会」にて)

「もちろん、諦めるという選択肢もあります…だが、僕らにはない!」
(森治 IKAROSチームリーダー:2011.9.3「第50回SF大会」にて)※

 

 

ようやく、夏の宿題が終わった。
自分も一つやり遂げることができた…かな?

 

※2015年11月17日、こっそり追記しました。

|

« 審判の日?(7/19 名古屋グランパス) | トップページ | てっぺんを越えて。(8/21-22 広島カープ@マツダ) »

宇宙系」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/27053/62555157

この記事へのトラックバック一覧です: 7/24-25 JAXA相模原キャンパス特別公開2015(会場巡り編):

« 審判の日?(7/19 名古屋グランパス) | トップページ | てっぺんを越えて。(8/21-22 広島カープ@マツダ) »