« 浮かれ気分。(4/2 中日ドラゴンズ) | トップページ | 8/25-26 JAXA相模原キャンパス特別公開2017(後編) »

8/25-26 JAXA相模原キャンパス特別公開2017(前編)

消化しきれなかった…。
3週間余り経った今でも、その内容を消化しきれていません。
あれだけ最新の成果、開発中の新技術を見せられたんだから…

ということで(?)、今年もJAXA相模原キャンパス(宇宙研)の特別公開に行ってきました。
今年は8月の開催となりましたが、最後はちょっとした幸運にも恵まれて、2日間行くことができました。
貴重なお話をたっぷり聴くことができ、たくさんの驚きと興奮がありました。
その全部は書き切れませんが、写真を中心に振り返っていきます。

Photo

今年のうちわは、「ベピ・コロンボ」でした。

アストロバイオロジー:
さて、今年、私が一番楽しみにしていたのが、アストロバイオロジー特別講演会。
「あの」高井研先生が登壇される他、最新の「たんぽぽ計画」の報告まで。
実際、最新の成果を笑いも交えながら伝える、素晴らしい講演会となりました。
その様子はYouTubeにアーカイブされているので、興味のある方は是非、ご覧になってください。
「アストロバイオロジー特別講演会」で検索すると、すぐに出ます。

参考までに、登場人物をまとめておきます(登壇順)。

高井先生(JAMSTEC所属不明)
・生命は熱水噴出孔で誕生と考えている。
・今回、チムニーで発電していることを報告。
・土星の衛星・エンセラダスの探査を推している。

河口先生(東京薬科大学)
・山岸先生に誘われてたんぽぽ計画に加わった(らしい)。
・今回、たんぽぽ計画初年度の成果を報告。
・このトークイベントには、今回が初めての登壇。

山岸先生(東京薬科大学)
・生命は陸上の温泉で誕生と考えている。
・火星の探査を推している。
・高井先生とは、過去のトークイベントでも激論?を戦わせている。

矢野先生(JAXA)
・黒幕。

以下に、私の感想を書いていきますが、少しネタバレを含みます。

 

高井先生の講演には衝撃を受けました。
熱水噴出孔で発電している、というニュースは聞いていました。
でも、「フーン」と思っただけ。
改めて、その意味を聴いて、手が震えました。
…宇宙は生命であふれている!
(※高井先生は、そこまでは言っていません。あくまでもyochiの感想です。)
と、高井先生による「祝福」に思えました。

そんな濃い内容の話ですが、そこは高井先生。
「ワシらはすべてを理解してしまったンゴ
もう地球に残っている謎はないンゴ...
宇宙に旅立つしかないンゴ...」
などと、笑いを入れてくるのはさすがです。

もっとも、私の心をわしづかみにしたのは、河口先生。
「たんぽぽ計画」の報告には肩すかしを食った感がありましたが(微生物はすぐに採取できると思ってた)、そのキャラクターにやられました。
穏やかな関西弁?から、
…そんなこと言っちゃって大丈夫?
とハラハラするような話をぶち込んできます。

最後に山岸先生にかけた言葉で、撃沈。
…(山岸先生は)どこから連れてきたんだ?
などと思ったほど。

アストロバイオロジー界、選手層が厚いンゴ…

 

第5会場のアストロバイオロジーブースで、実際に「たんぽぽ計画」で使われたゲルを見ることができました。

Photo

この顕微鏡で、モニターに映し出します。(いつものようにピンボケだ…)

Photo_2

真ん中にぼんやりと見えるのが、デブリかダストが当たった衝突痕です。

Photo_3

こちらもゲルですが、ルーぺ?で覗くと四角い穴が4つ。
これらは、衝突痕の周りも含めて、四角く切り出した跡ということです。
それにしても、このゲルだけで4つは意外に多い。
「たんぽぽ計画」のこれからにも期待です。

 

私「…このパネル、土星圏に印があるのは何ですか?」
M「土星の衛星、エンセラダスに行く計画があって…」
私「あの、矢野先生が言ってるものですか?」
M「そうです。あんなに遠くに行くには、これ(=ソーラー電力セイル)になります」
ありがとうございます。「あの!」森治先生。

Photo_4

ソーラー電力セイル、あるいは「あの!」森治先生:
ソーラー電力セイルのブースで目立っていたのは、中央に据えられたソーラー電力セイル…の顔出しパネル。
(写真を貼ろうと思いましたが、思いっきりブレていたので割愛します)
もっとも、何度通っても、ここで顔を出して写真を撮ってる人は見かけなかった…

その他に目立っていたものは、

Photo

Photo_2

自動的に「明滅する」液晶デバイス。

Photo

Photo_2

開閉することで、発電してることがわかる薄膜太陽電池。
と、わかりやすく展示されていました。

さて、森先生には4回目の「冬眠明け」以降、通信ができていないIKAROSの状況も聴きました。
簡単にまとめると、

  • 4回目の「冬眠明け」までのデータを分析した結果、考えていたモデルとズレがあった。
  • スピンレートを変更した新モデルを作ったが、どのモデルかで、地球と通信ができる時期が異なっている。
  • このため、以前のように「冬眠明け」とみられる時期に集中的に運用するのではなく、毎月1回運用し、探索している。

というような内容だったと思います。
※もちろん、間違っていたら、yochiの理解不足です。

もし、万一見つからなかった場合、来年度はどうなるかわかりません。
一刻も早く見つかることを祈っています。

 

「あらせ」:
鳥のさえずりのような音が聞こえて、引き寄せられたのが、この「あらせ(※)」のブース。
※高エネルギーの粒子が多量に捕捉されている放射線帯(ヴァン・アレン帯)を調査するため、2016年12月に打ち上げられた衛星です。

そこで、ビーズが入ったガラス管が目に止まりました。
横のスイッチを入れると音が出て、ビーズに一様のきれいな波ができます。

Photo

中の人に言われるがままに周波数を上げると、この波が変化。

Photo_2

元?に近い方(写真右側)の波がなくなる一方、少し離れた所(真ん中付近)の波が大きくなりました。
これが「コーラス波」という現象だそうで、最初に聞こえた「小鳥のさえずり」も、「あらせ」が捉えたコーラス波ということです。
このコーラス波がヴァン・アレン帯と関係があるようですが…
人が多くて、話を聴けたのはこのくらいでした…

 

「ベピ・コロンボ」:
「あらせ」の近くで子供達を集めていたのが、今年のうちわにもなった「ベピ・コロンボ」。

Photo_3

真ん中を太陽、一番外側を地球の軌道に見立てた、この皿(かな?)。
横からビー玉を転がして「ベピ・コロンボ」の目的地、水星を目指します
…が、もちろん、外側を回るばかりでうまくいきません。
わかりやすく、水星に行くことの難しさを表していました。

 

「はやぶさ」:
人が多いと言ったら、もちろん、「はやぶさ」。
今年もいつもの所でしたが、ひときわ目立っていたのが、これ。

Photo_4

「はやぶさ」が目指す小惑星「リュウグウ」の模型(推定形状)。
でかい。

それから、また、タッチダウン訓練に使うパラメーターを募集した時に、はやぶさ2へ寄せられたメッセージも掲出されていました。

Photo_5

よく見たら、自分のメッセージも載ってた。

さて、今年は珍しく人の少ない時間に行ったため、いつもよりもじっくり見ることができました。
例えば、これ。

Photo_6

はやぶさサンプルコンテナ…の複製品。
「これが、叩いたら砂が出てきたという…」
「ええ、上下に。最近、左右で叩きました」
…さいきん、さゆうでたたいた??
気になる言葉でしたが、そのまま流されてグローブ体験へ。

Photo_7

本物っぽく再現したという、グローブ体験。
白い手袋をはめてから、チェンバー付属のグローブに手を突っ込む方式。
厚いゴムのせいで、隕石の感触はあまり伝わって来なかった…
それでも、隕石の重量感はしっかり伝わってきました。

 

MMX:
火星の衛星を目指す、MMX。

Photo_8

「どちらにするか決まったんですか?」
「まだ決まってません」
ということでしたが、ずっと話を聴いていると、どの方もフォボスの話ばかり。
ということは、そういうことなのかな?
「火星に近くて難しい」と言うことですが。

その他、聴いた話をまとめると、以下の通りです。

  • 着陸は2回を検討中。フォボスには、いわゆる「赤の面」と「青の面」があることがわかっている。1回ずつできれば。
  • 2回の着陸の衝撃を吸収するため、3Dプリンターで衝撃吸収材を作って、テストしている。

Mmx

  • サンプルの採取は「サクッと刺」す方式。重力が小さいため(地球の1/2000)反動を抑える方法を検討中。

ここには、フォボスの模擬物質、シミュラントも展示されていました。
その一つが、これ。

Photo_9

…こういう物を作って、着陸に向けてしっかり準備しているんだな。
そう思いましたが、中の人の話を聞くと様子が違います。
「(フォボスの)表面はわからない」
「ズブズブ沈むかもしれない…」
「岩がゴロゴロしてるかもしれない…」
そういう状況で、幅広く対応できるように作らないといけないわけで、苦労が絶えない様子。
「月に最初に降りた人は『すげーな』と思う」
なんて言葉まで聞いてしまいました…

 

ということで(?)、長くなりましたので、今回はここで終わります。
次回は、その「月に降りる」話などを書いていきたいと思います。

|

« 浮かれ気分。(4/2 中日ドラゴンズ) | トップページ | 8/25-26 JAXA相模原キャンパス特別公開2017(後編) »

宇宙系」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/27053/65787039

この記事へのトラックバック一覧です: 8/25-26 JAXA相模原キャンパス特別公開2017(前編):

« 浮かれ気分。(4/2 中日ドラゴンズ) | トップページ | 8/25-26 JAXA相模原キャンパス特別公開2017(後編) »